若い人からお年寄りまで、おいしいそばにこだわる人が増えている。老舗の味から新たに開業する店など各地でそばを楽しむ人は数多い。そんなそば好きたちが試してみたいのは、「そば打ち入門講座」。食べるだけじゃ飽き足らなくなった方、そば打ちの面白さをまずは実感してみよう。
PHOTO1
茨城県のそばの生産量は1310トンで全国5位となっており、作付面積は2140ヘクタール(2002年度)。県内の主な産地は金砂郷町、水府村、美野里町、石岡市、新治村、関城町などが挙げられている。
今回、常陸太田市木崎二町にある財団法人「グリーンふるさと振興機構」の「そば打ち入門講座」に参加した。初心者を対象とした講座で、指導してくれるのは、「いばらき蕎麦の会」の会員たち。この日は渡辺公朋さん(60)らが担当。各地の講習会やイベントなどで、そば打ちを披露してくれるベテランだ。
まずは、模範の実演から。参加者はメモを取りながら熱心に聞き入っていた。説明後に各自グループになって、そば打ちに入った。初心者は、慣れない手順で少々戸惑うことも。でも心配は無用だ。まったく分からなくても、講師たちが丁寧に指導。そばを愛する彼らたちの熱意が伝わる。
簡単そうにみえるそば打ちだが、実際にやってみると、体力がいると痛感。そば粉に水を加える水まわしは、指を立ててかき混ぜるため腕全体に力が入る。粉からフレーク状になり、徐々に固まり始めた。練りこんだら、生地を延ばしていく。次第に体全体から汗がにじみ出て、まるで軽い運動をしているような気分に。
PHOTO2
そば切り包丁で生地を切る作業では、コツとリズムがつかめずに、あせるばかり。みかねた渡辺さんの「落ち着いてゆっくりでいいですよ」という声に、一呼吸してから挑んだ。不ぞろいな太さが気になるが、ようやく完成。初めて自分で打ったそばの味、職人気分も加わっておいしさは格別だ。
水戸市からやって来た夫婦は、「一度では覚えられないけど、教室などで習ってふたりの共通の趣味にしたい」と仲良く話す。常陸太田市の親子3人組は、「先生を見ると簡単そうだけど、実際に打つと難しい。自己流に限界がある。これから本格的にはまりそう」。
体験講座では、今まで以上にそばの魅力を伝えてくれる。渡辺さんいわく、そば打ちは気候などに左右されるため、粉の状態を毎回読みながら打つのだ。「そば粉に聞きなさいというくらい、奥が深くて面白い」と笑って話す。このほかにも栽培法や道具などの情報と、こだわりがいっぱいのそばの世界。味わう以外にも楽しみがどんどん広がっていくようだ。
|
|