
毎年県内外から多くの海水浴客が訪れる、大洗サンビーチ(大洗町)。ライフセーバーの活動が盛んなことや、バリアフリー設備の整うビーチとしても人気が高い。
同ビーチで活動しているのは、「大洗サーフ・ライフセービング・クラブ(SLSC)」。ディレクターのジーコ足立さん を中心に、関東近県の学生と社会人約80人が、パトロールやレスキューだけでなく各種活動に携わる。
同クラブが目指すのは、障害の有無や年齢などに関係なく、誰もが水辺で安心して楽しむことができる「ユニバーサルビーチ」。
1997年、全国に先駆け砂浜移動用特殊車イス・ランディーズを導入。車イス用更衣室、トイレ、シャワー、スロープの設置、リフトバス駐車場の確保などを行い全国から注目を浴びた。設備面の充実に加え、大洗町や利用者と一体になり進めてきた総合的な活動が評価され、2007年には内閣府のバリアフリー化推進功労者大臣表彰奨励賞を受賞した。
現在は「セーフティー」「クリーン」「スポーツ」「ユニバーサル」4つのキャンペーンを主軸に、ますます精力的な活動を展開している。

ビーチで紙芝居を行い、安全や環境などを理解してもらい海の事故を防ぐ。「助けてサイン」の出し方を拡声器で呼びかけ、海水浴客に浸透させる。地道な活動が実を結び、同クラブが活動を始めて15年間、大きな水の事故は起きていない。毎日午後3時から15分間、ビーチを利用している人にゴミを拾ってもらい、環境保全にも努めている。
昨年から新たに始めた「ビーチフラダンス」は、車イス利用の人や目の見えない人、子どもからお年寄りまで誰でも楽しめるとあって好評だ。さらに今年は、北京オリンピックの正式種目にオープンウオータースイミングが加わったことをきっかけに、ユニバーサルビーチの観点から「サンビーチ遠泳まつり」を企画した。
ジーコ足立さんは「みんなで泳ぐ楽しさや、沖に出る喜びを多くの人に味わってもらいたい。運がよければスナメリというイルカの家族や海ガメに出会えるかも。波打ち際で、水や波の感触を身体で感じるだけでも楽しいですよ」と大会の魅力をアピール。
「多くの人に、ユニバーサルビーチとはどういうものか、ということを実際に体験し、知ってもらいたい。いつか大洗を越えて、日本中に広がり、障害者のライフセーバーがビーチで活躍する日が来ることを夢見ている」と、笑顔で今後の抱負を語ってくれた。 |