きめ細かなサービスで静かな人気

いばらきコープが福祉・介護事業展開

より総合的な福祉の在り方を模索
 住み慣れた自宅で、 いつまでも元気に暮らしたい。 そんなお年寄りの願いに応え、 生協 「いばらきコープ」 が、 福祉・介護事業に乗り出した。 ケアプラン作成、 訪問介護、 通所型介護、 福祉用具販売や住宅改修…。 行き届いたサービスが静かな人気を呼んでいる。 茨城保健生協、 翠清福祉会との交流で、 より総合的な福祉の在り方を模索中だ。

安心の生協福祉

 水戸市赤塚の国道50号沿いに6月、 「コープ菜の花デイサービスセンター」 がオープン。 介護認定を受けたお年寄りに、 昼の間を過ごしてもらう日帰りの施設だ。 「生協だから」 の安心感もあり、 1日平均8・5人が利用する。
 午前中はおふろでリラックス。 昼は手作りの料理が楽しめる。 個々の病気にも配慮され、 安全、 新鮮な生協の食材を使うから安心だ。 午後は、 昼寝、 趣味と自由に過ごし、 機能の維持回復訓練も行う。 最近、 人気なのが足湯だとか。
 菜の花が入るビルは、 いばらきコープの福祉事業部。 居宅介護支援のケアプランセンター、 訪問介護関係のヘルパーステーション、 コープ福祉用具サービスもある。
 現在、 これらのサービスを受けられるのは、 水戸市と茨城町、 城里町の常北地区、 那珂市の那珂地区だが、 将来的にエリアを拡大したい考え。 現状でも、 条件が合えば受け入れは可能だという。
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理想は庄内方式

「3法人とも、 同じサービスがある。 補完し合えば効率も上がる」 「在宅の食事サービスは、 ハンバーグ一つに1000円以上かかる。 配食サービスを利用した方がいい」。 現場からの鋭い指摘が相次いだ。
 いばらきコープ、 城南病院を持つ茨城保健生協、 翠清福祉会の3者協議会が、 介護、 ケアプラン、 調整にかかわる現場職員の交流会を初開催。 より良い介護医療を目指し、 今後も継続していくという。
 理想とするのは山形県庄内市だ。 地域生協、 医療生協、 福祉事業団ら、 非営利4団体が共同で、 医療施設脇に高齢者住宅、 デイケアの2階にアパートを作り、 介護、 訓練などに便利で、 急変にも即応できるシステムを整備。 安い家賃で入居できるようにした。
 交流会冒頭、 翠清福祉会の野坂栄一理事が、 「北欧に近い。 3者協のモデル」 と強調。 公の福祉が後退し、 介護保険も採算割れの業者が多いだけに、 生活者支援の理念、 幅広いノウハウ、 ネットワークを持つ生協へ、 関係者の期待と注目が集まっているようだ。
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ケアマネの悩み

 3者協事務局のいばらきコープが、 介護福祉分野に参入したのは、 介護保険の導入がきっかけだった。 生活者を支える原点、 組合員25万人を超える組織力などを背景に、 地域住民をトータルで支援する狙いを込めた。
 とはいえ、 介護保険は当初の予想を超えて制約が多い。 いばらきコープのケアマージャー、 永井香さんは 「介護保険は使いにくい制度。 自立支援がタテマエだから、 どんどん弱っている人を放置する面がある」 とため息。
 同じケアマネの羽柴静江さん、 サービス提供責任者の高橋文子さんは、 「お年寄りはもう楽をしたいのよ。 そんなに頑張らなくてもいいのに。 でも、 制度には従わざるを得ない」 と、 介護保険外のサービス併用を訴える。福祉事業担当の柴崎敏男常務理事は、 コープの 「くらしの助け合いの会」、 翠清福祉会にもボランティア組織があり、 それらを活用することも可能だと強調。 「とにかく、 まずは電話で相談してほしい」 と話している。
tel.029・257・8905 (いばらきコープ福祉事業部)
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 組織の違う介護現場の職員が交流。 より良い福祉の在り方を検討しはじめた


 午後のひととき。 歌、 体操などを楽しみながら健康維持や機能回復を図る