「文鳥・夢十夜」
夏目漱石・著

新潮文庫

 この本に収められている夢十夜はタイトルの通り、 10編で構成された不思議な夢の話。 1編が短く読みやすい。
 中でも特に印象に残るのは第七夜。 どこに行くか分からない船になぜかずっと乗っていると、 心細くなり死ぬ決心をして船から飛び降りてしまう。 しかしその瞬間に命が惜しくなるが、 体はどんどん海に近づき、 船は自分から離れていく…。
 初めて読んだのは約20年前だが、 今でも時々思い出しては悪い夢を見て目が覚めた時のような思いになる。